- Blog記事一覧 -自律神経と汗の関係。汗の注意点について。
大阪市中央区、堺筋本町、松屋町、谷町四丁目の鍼灸整体院、したらパーソナルケアです。
夏に汗をかくことの大切さ、汗の重要な役割をシリーズ化して書いています。通してお読みいただければ幸いです。
シリーズの最終回は気になる汗のかき方、汗をかくことの注意すべき点を書いていきます。
前回の記事に書きましたが、汗のでる汗腺は自律神経の支配を受けています。特に交感神経優位で働きが活発になるため、適度な運動はデトックスに適しています。
ですが、スイッチがONのままでは常に汗腺の働きは活発になり「頭に血がのぼる」状態を作り出した結果、胸から頭部にかけて滝のように汗が吹き出てしまいます。これが自律神経が関与するタイプの多汗症になります。汗が出ることで余分なエネルギーを放出しているのですが、気になる方も多いと思います。
ですので治療には、汗腺そのものを直接どうにかしようではなく、体に入りすぎたスイッチをOFFにすることが重要になります。心と体にゆとりを作り、頭から胸にかけて集まりすぎるエネルギーをコントロールできれば、汗は他の場所から正常にかけるようになります。
ちなみに脇、手、足の汗は【緊張性発汗】【精神性発汗】といいます。こちらも背景には自律神経が関与しており、心身ともにゆとりなく緊張した状態で出やすくなります。こちらも自律神経のバランス調整が解決の鍵になってきます、
他には、頭というより額や顔ばかりに汗をかく人がいます。東洋医学では胃腸の状態と顔面の反応はリンクしています。胃腸にエネルギーがこもり過ぎていると顔ばかりに汗をかいてしまいます。ですので食事を摂るとすぐに顔に汗をかく人は、胃腸内の過剰なエネルギーが原因となります。体の不調を訴える方も多いです。鍼灸治療で内臓の状態をしっかり整えれば治りはしますが、根本的な改善に向けては、ご自身の食事の摂り方から見直していく必要があります。
あと夏に多い注意点として、汗をかき過ぎたことによる冷え性です。汗をかくことで体内を適度に放熱・冷却できることは前回述べました。ただ体力の弱り、過剰すぎる運動で汗腺が開き過ぎたことにより大量に汗が出すぎてしまうと、体温が逃げ切ってしまい、体が過剰に冷却されてしまいます。このような時は、温かい飲み物、入浴、服を着る、冷房を切るなど、体温をキープするように心がけてください。
背中からかく汗は正常ではありますが、汗のかき過ぎによる冷えがある状態では、風邪をひきやすくなるため注意が必要です。東洋医学では風邪の入り口とされるのが背中の「風門」(ふうもん)というツボ。代謝に関わる褐色脂肪細胞がある場所、交感神経のセンサーもある場所になります。汗が出すぎて体が冷えたあと、汗腺が開きすぎた状態で冷房にあたるのが一番良くありません。重ね着やストール、タオルでも良いです。倉庫作業など常に寒冷刺激にさらされている方はカイロを貼っても良いでしょう。風門をしっかり守ってください。
胸元から汗が出すぎて冷える方は、胸元に風が通らない服を着るのが良いでしょう。ベストも良いと思います。胸元にも任脈という大切なツボの流れがあります。胸元は皮膚も弱く火傷のリスクや、心臓もありますので、カイロを貼るのはやめましょう。
汗腺は自律神経支配。逆に自律神経のバランスが崩れると、汗腺の開閉の調子が悪くなり汗がダダ漏れ、または汗をかけない無汗が起こります。運動やリラックスも大事ですが、何事もバランスが大切です。無理は禁物です。体を自動的に調整している自律神経の働きも忘れてはいけません。
当院では内臓機能と自律神経のバランスを整えて、体の芯から不調を改善する鍼灸治療をしています。体質の改善にも力を入れています。汗のお悩みもお気軽にご相談いただければ、あなただけの原因を見つけ出し、根本解決のサポートをさせていただきます。